2009年11月30日月曜日

河段の家 オーディオ試聴会

 冷たい風が吹く午後、仙台の河段の家にて、オーディオに造形の深い方々5名に試聴していただきました。
 ペチカと薪ストーブに火を灯しつつ、持参いただいたCDを1曲ずつ聴くという形式で、皆さんの愛聴盤(もしくは基準となる音源)も互いに聴くという貴重な場となりました。
この土地の特性から派生して、結果的に独立していない、土間直置きかつ、ペチカが反響板で頭上に吹抜けがある、という異端ともいえる造りに戸惑われたかもしれませんが、この住宅ならではの個性ある響きを楽しんでいただいた2時間だったと思います。

(私個人としては歌曲やボーカルの高音の伸びがとても心地よく感じる空間だと思います。)
 ご参加頂き、誠にありがとうございました。
 近日中にオーディオラックを完成させ、スピーカーを2組揃えた暁には(ご希望があれば)また試聴会を開きたいですね。

 散会後、住まい手のMさんのご協力で、新しく導入した音響測定機器&ソフトの試験も行いました。1階と2階、計4地点でのピンクノイズによる周波数特性と残響時間を測ってみました。
 残響時間0.6〜0.7secの比較的長めの数字が出ましたが、吹抜けありの石張の床+レンガ壁という素材に囲まれた環境にしては予想外に良い数字がでたように思います。特性は低音がやや弱いものの、不快なエコーや特定の周波数の落ち込みを感じさせる波形ではなく高音になだらかに駆け上がるカーブを描いていました。

 今後、解析するデータを蓄積かつ技量を増し、少しでも「五感」のデザインにつなげていきたいものです。

 しかし薪ストーブ&ペチカという「静かな暖房」というのはオーディオにもピッタリと、更に実感しました。なによりも七色に揺らめく炎とペチカの温もりに背中を抱かれてたっぷり音楽を楽しむ、日増しに寒さがつのる季節には一番のご馳走だったかもしれません。

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