2008年12月26日金曜日

床を補修する人


 公私共にお世話になっているTakaIt's さんの家に久しぶりにお邪魔しました。

 この日は床板の補修作業の立会い。岩手県産の杉の厚板を施主支給品で取り寄せたもので、その柔らかい感触や、香り、風合いの素晴らしい素材感でしたが、新築から1年半。乾湿を繰り返して、ところどころ抜け節が出てきてしまいました。
 販売元に問い合わせると、納品から月日が経っていましたが、すぐに対応してくれました。製材会社の方々が秋田県から専用の工具と材料を持参でやってきました。

みんなで這いつくばって抜け節探し。原因はこの家の特有の踏天井(2階の床板の裏が1階から見える)仕様が上手く発注に伝わっていなかったものによるようです。逆に補修するためには1シーズンを経てグットタイミングでした。
 然るに職人の手と道具に掛れば、ごらんの通り。

 補修の間、販売元の方と色々お話ししましたが、商品開発やこの軽やかな対応を含め、もっと宮城県の森林組合、商社、行政、作り手がもっと頑張らないといけないなぁと感じました。
 無垢材の魅力は良くも悪くもあるがままの姿であること。これを補うのは昔も今も人々の知恵と努力と誠意によるものなので、これは一体でなければならない。それが愛される建物の一部を形作っていくものでしょう。お寒い時代ゆえい一層、その「体温」の温もりがいかに尊いことか。